“庶民の味方”第3のビールも…『値上げの10月』酒税法改正で何がどう変わる？ビールは引き下げ

09/29(金) 18:22

10月から様々な制度や物の価格が変わります。

なかでも注目したのは酒税法の改正。庶民の味方がまた、値上げです。

金沢市内にある酒の販売店。1ケース24缶入りの商品をいくつもまとめて購入する人が見られました。

客：
「だいたい２箱買ってるんですけど今回値上げということで3箱、慌てて買ったんですけど」
「年金生活なので値上げは厳しいです」

まとめ買いをしていたのはいわゆる新ジャンル、第3のビールと呼ばれている「その他の発泡性酒類」です。

ビールと似た味わいですが350ミリリットルあたりの税率がビールは70円であるのに対して37.8円とおよそ半分であることから手頃な価格で親しまれてきました。

この税率が10月1日からおよそ9円引き上げられ、「発泡酒」と同じ350ミリリットルあたり46.99円に変わるのです。

一方で、ビールの税率は350ミリリットルあたり70円から63.35円に引き下げられます。

今回の酒税法改正、目的は同じような種類の酒にかかる税を統一することで商品開発や販売数に与える影響を和らげて公平性を保つため。

こうしたビール系飲料の税率の改正は段階的に行われていて、今回は3年前に続いて2回目となります。

そして2026年にはビール系飲料の税率が350ミリリットルあたり54.25円に統一される事になっています。

酒のカワサキチャンス店堀店長：
「去年も10月に値上げラッシュがあって非常に沢山のお客様に来ていただいたのですが、今回はちょっと状況変わって去年ほど多数の方が来られるという状況ではない」
「（税率が安くなる）ビールは10月からメーカーさんの方が新商品を出されるというのもあるんですけれども、お客様にすると『それでも高いわ』っていう声が聞かれます」

今回税率の変更がない発泡酒でも資材の高騰などで10月出荷分から値上げが決まっています。

酒のカワサキチャンス店堀店長：
「去年ぐらいから始まってるんですけどやはりビール系はもう飲めないという声が多くなってきていて、ちょっとでも安く買える、ちょっとでも手軽に酔えるチューハイの方に移っていかれる方が多くなってくるかと思います。」

このほかにもペットボトル飲料やハム、菓子などの食料品も値上げされます。民間の調査会社、帝国データバンクによりますと10月に値上げする食品は4634品目で、今年は3万1887品目で値上げが行われることになります。